真面目に生きるのも楽しいよ

イタリア帰りの理系大学院生が、真面目でいることを自己肯定するために、勉強・大学の研究室・英語などなどについて綴ります

イタリア語を使うとき

イタリア語を使うとき、たまに自分の頭がどうなっているのか分からなくなる。

一対一での会話は、大分聞き取れるようになった。

つい最近、昼食後にオフィスへ戻っている間、50代のイタリア人男性と様々なことを話した。

 

週末は何をしているのか、という話から始まり、トリノの美味しい料理、そこからワインの話まで行きついた。

僕のいる会社は、みんなリッチなのか、ワインについて詳しい方が多い(インターンにももう少しお金をくれれば......)。

少し驚いたのだが、日本で毎年話題になるボジョレー・ヌーヴォーについても彼は知っていた。

イタリア人はフランスワインを飲まないと思っていたので、まずそこで驚いた。そして日本でたまに、「ボジョレーで騒いでいるのは日本だけ。世界ではほとんど知られていない」と言う人がいるが、そんなことないんだな、と思った(そういえば、世界では有名じゃない、という意見にちゃんとした根拠はあるのだろうか)。

 

無類のワイン好きのため、つい話が逸れたが、一対一の会話ではここまで聞き取れ、会話することができている。

しかし人の輪に混じって会話をするときは、ほとんど聞き取ることが出来ない。

会話の内容についていけなくて、愛想笑いをする他ないし、話を振られたときはびたっと固まってしまう。もう外はとても寒いのに、汗がじわっと湧いてくる。

そのたび、僕はイタリア語を理解しているのだろうか、と不安になってくる。

 

詳しく書いていいのか分からないため、名称などは伏せるが、今までこのプログラムに参加してきた先輩方も同じような経験をしてきたらしい。

インターンが始まる頃には一対一の会話をこなせるようにはなるが、フリートークというか集団の中では、僕のように全く話せなかったようだ。

何とかその環境にも慣れ、会話が難なくこなせるようになったと思ったら、ちょうどインターンが終わってしまうらしい。

 

この頃毎日考えている。僕がイタリアにいられるのはあと4か月、約120日だけだ。

せっかくきたのだから、帰る前に、会社の人びとに良い印象を持ってもらいたい。全然イタリア語が話せない日本人だったね、と思われるのはあまりにも悔しい。